NSAIDコンプレクス消炎鎮痛剤 |
開発の背景と目的 |
NSAIDsは多岐にわたる領域で多くの患者に用いられる抗炎症薬で、特に高齢化の進行に伴う関節炎の治療には広く用いられています。またNSAIDsの一つであるアスピリンは低用量で血液が凝固するのを防ぐ作用を有するため、狭心症や心筋梗塞、脳卒中等の治療や予防にも用いられます。このようなNSAIDsの使用量の増加とともに、その副作用である胃潰瘍を患う患者数も増加しており、患者のQOLの低下が深刻な問題となっています。このような副作用のないNSAIDsを目指し、第二世代、第三世代が登場しましたが、胃粘膜障害は未だ解消されておらず、また新たな副作用が登場するなど、根本的に副作用を解決する第四世代のNSAIDsの開発が世界中で待ち望まれています。
私たちはNSAIDsとトレハロースを分子間相互作用させる技術を開発し、既存のNSAIDsを原材料として、有効性は損なわずに胃粘膜障害のみを軽減させることを実現しました。本技術は既存のいずれのNSAIDsにおいても応用できる可能性があるため、副作用を軽減した安全な治療を提供することができます。 |
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